メールマガジン『学級通信のネタ』バックナンバー
第71号
☆『与えられていること』に感謝できますか
人間というのは、赤ん坊として生まれ、一人前になるまで、何十年もかかります。日本の法律では成人になるのは二十歳ですから、それだけを考えても20年かかるわけです。
当然、君たちは中学生としてその成長途上にあります。なぜ人間がそのような長い期間かけて大人になるのかと言えば、高度な文明社会に生活している人間だからこそ、学ぶべきことが非常に多いからなのです。
君たちも思い起こしてみてください。幼稚園に通っていた頃の自分を、そして小学校低学年であった頃の自分を…。
その頃も確かに人間として生活していたことには違いありませんが、ほとんど100%を親や親戚、学校の先生に助けられ、保護されて生きていたはずです。
自分だけの力で何かを成し遂げた、ということはなかったはずです。
物心がついて、自分と他を比べ自分という存在を強く自覚し始めるのは、小学校の高学年の頃です。この頃になると、不完全ながらも社会や大人に対して批判的な思いが芽生えてきます。
だから、自分の思い通りにならないことに歯がゆさを覚え、大人に反抗してみたり、強がりを言ってみたりして、必死の抵抗をしてみせます。実は中学校時代もまだ、そうしたことを引き継いでいる所があります。
学問的な知識も増え、社会のことも少しずつながらも理解ができ、身体も大きくなり、体力もついてくる…、
そこで、何となく大人に反発してみたくなったり、自己を強く主張して自分の存在を知ってもらいたいと思ってしまうのです。
そうした成長過程の一時期ですが、君たちにぜひとも忘れてほしくないことがあります。
それは、そうした自分というものを意識している時であればこそ、ほとんど何もかもが人様から『与えられている』ことに気づいて欲しいのです。その制服姿で鏡の前に立って、自分自身をよく見てご覧なさい。
すべてが与えれたものではありませんか。家に帰ってみても、衣食住を与えられ、多少制限はあるだろうけれども、モノも与えられていることに気づくでしょう。
そればかりか精神的な安心感、安らぎも与えられているはずです。しかし一方で、自分が世界の中心にいるかのごとく、反発したり、反抗したり、暴れてみたり…、という人がいます。
とても悲しいことです。どうか「自分は多くのもの与えられているから、こうして生活してゆけるのだ」と思いを巡らせて欲しいと思います。
さらにまた、『与えられている』ことに感謝できる人こそ、大人になったときに、今度は『与える側』として、多くの人々の信頼を得る人であることを知っておいて欲しいと思います。
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