メールマガジン『学級通信のネタ』バックナンバー
第134号
☆その人が思っていることが…
『その人が思っていることが、すなわちその人自身である』という言葉があります。これはローマの賢帝といわれたマルクス・アウレリウス(121-180) がその著書『自省緑』で語ったものです。
つまり、「始終、心の中に思っていることが、その人自身を示すものであり、単に外見や肩書き、人からの賞賛によって、その人物が示されるものではない」というわけです。確かにそのとおりです。
人間いくら着飾ったところ、心の中が黒くくすんでいれば、よくよくつき合ってみれば、それは魅力ある人とは言えないわけです。
その後、十九世紀になって、アメリカの思想家エマソン(1803-1882)がこの言葉を使い、またさらに有名な言葉として人々に知られるようになりました。
「心の中に思っていること」すなわち、普段の生活の中での『思い』のことです。君たちは一日を振り返ってどんな思いを持っていますか。
ほとんどの人は、「思う」ということを考えたこともないのではないでしょうか。
たいていは、とりとめもない考えが右から左へと頭をよぎって、「お昼はまだかな」、「この先生おもしろいしゃべり方するな」、「もう眠たくなっちゃったな」などなど、
これらは本当の意味での「思い」ではないのです。積極的に思うことをしていないからです。
また、いろいろ悩みごとや心配ごとがある人は、別の意味で一つのことについて「思い続けている」ということもあるでしょう。
しかし、一日のうちで、目が覚めている約十六時間ものあいだ、常に思いが一つのことに止まってしまっているというのは、いかにももったいない話です。
とりとめもなく感じたことも「思い」ではない、一つのことで止まってしまう「思い」も良くない、と述べましたが、それでは結局この「思い」とは何でしょうか。
それは、思いを正す、『正しい思い』ということなのです。
一日を振り返ったときに、「自分はどんな思いで一日を過ごしたか。ただ何も考えずに過ごしてしまわなかったか。
激しい感情の起伏にのまれて、醜い思いをしなかったか。あるいは、一つのことがらばかりを考えて、思い詰めて思いのほとんどを消費してしまわなかったか」。
思いが人を形作っているのならば、思いのチェックをすべきです。そうした積み重ねが、立派な人間、すばらしい人間、真に賞賛される人間へのステップとなります。
言動を正す段階の上の段階として、『思いを正す』という視点もあるということを知っておいてください。
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