メールマガジン『学級通信のネタ』バックナンバー
第172号
☆力強く歩む
「四月になって入学した、あるいは進級した、確かに新しい年度の始まりではあるけれども、自分としては何か変わったとは思えない…。
昨日の自分と、今日の自分とでは、まったく同じ自分であって、特に毎日、何かをするわけではなく、ただ何となく過ぎている…」。
こんな風に思っている人、要注意です。もう少し積極的なビジョンを持って、前向きに歩んでゆかなくてはなりません。
人は目標があるから歩んでゆけます。夢があるから希望を持てます。何もせずに、希望なく生きてゆけない存在なのです。
希望を失った老人が急に老け込んだり、家族に邪魔者扱いされた老人が生きる力を失うのもそのためです。
もっと言えば、自分が社会に役になっていると思えばこそ、人は底知れぬ力を発揮することができるのです。
しかし君たちは、まだ成長過程の学生ですから、社会の役に立つことはほとんどあり得ません。未成年ということで、社会や家庭、大人に護られています。
そうした中で、将来有用な大人となるように、教育を通して学び、成長しているのです。
時に何もかもが面倒になることもあるかも知れません。大人たちの言うことが、矛盾だらけで、正義に反すこともあるかも知れません。
自分の意見が少しも受け入れられず、年長者に高圧的に命令されることもあるかも知れません。しかし、そうしたことに負けてはいけないのです。
また、単に反発するだけでもいけません。社会を見つめ、大人を見つめ、自分を見つめ、確固たる自己というものを作り出してゆくのです。
そのために必要なことが、ビジョンを描くということです。自分はどうしたいのか、どういう大人になりたいのか、どういう考え方で生きてゆくべきなのか、
ということを踏まえて、明確なビジョンを描いてみることです。
この世のすべてのものは、目的性があって存在しています。家を建てるにも、その目的があり、設計図があり、作り手が設計図に沿って家を作り上げよう、
という意志と努力があってこそ、建て上がるのです。家を建てるための材料を集めたからといって、風は吹いたり、動物が動かしたりしているうちに家ができあがるわけではありません。
人間だって同じです。どういう人間になるか、という意志があって、その人間が形作られるのです。
今、君たちはそういう人間作りの基礎を学んでいます。この先、自分を発見し、育てていくための土台を培っているのです。
だから、なんとなく一日過ごすのはもったいないのです。たとえ今の大人がどうであろうとも、今の社会がどうであろうとも、
「自分はこういう人物になる。こういう人間になる。社会に出たら、こうしたことをする」、という強いビジョンを描かなくてはなりません。
そして、「昨日の自分よりは、今日の自分の方が、一歩も二歩も前進しているぞ」、「年度の変わり目、新たな目標を決めるにはいい機会だから、
どんどん新しいことにチャレンジするぞ」、「人知れず、こつこつやり遂げるぞ」という強い意志を湧き起こしてください。そうした毎日を過ごしている限り、
君たちの将来は明るく、希望に満ちたものとなります。強い心で、困難があろうとも突き進んでゆける力が養われます。
さぁ、今、この瞬間から「何となく…」からおさらばしましょう。ビジョンを描き、発想を転換し、前向きに、力強く、未来に向かって進んでゆきましょう。
世の中のすべてが学びの材料に見え、わくわくしてくるはずです。
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