メールマガジン『学級通信のネタ』バックナンバー
第176号
☆自殺は悪です
君このところ、子供が自殺するというニュースがよく聞かれます。とくにニュースとして取り上げられるのは、『いじめられて…』という場合で、そんなときは、
いじめた人間が悪い、いじめは卑劣だ、学校の対応が悪い、担任が悪い…という論調になり、それがマスメディアによってセンセーショナルに報道されています。
確かに、いじめは悪いことです。卑劣なことです。誰かをいじめることによって、すっきりとした気分になるという、いじめている側の心も病んでいます。
しかし、自殺は悪です。「自ら命を絶つことは、悪なのだ」ということを、君たちは、きちんと知っておかなくてはなりません。
「いじめられて自殺したなんて、かわいそうだ」という同情は、人間として当然のことです。死んでしまったのだから、もう生き返らないのだから、
死んだ人間を悪く言う訳にはいかないのだから、と、さらにその同情が大きくなるのもわかります。しかし、国民の多くが彼ら自殺した人たちに対してかわいそうだ、
という思いを持つことが普通のことになって、自殺した人を、悲劇のヒーローやヒロインにしてはいけないのです。
自殺するに際しては、いろいろな事情があったことはわかります。本当に苦しい思いで毎日を過ごしていたことでしょう。でも、命を絶ってはいけません。
自殺することは、すべてを断ち切るように見えますが、本当はそうではありません。ここまで育ててくれたご両親を悲しみの底に落とし、関わったまわりの人たちの心の中に、
悲しみと恨みの心を永遠に抱かせ続けます。特にいじめを苦に…という場合は、この世に恨みを残して命を絶つわけですから、そうした恨みの念はずっと働き続けるのです。
私は、自殺するということは、人殺しをすると同じくらいの悪であると考えています。人を殺すことは悪いことです。近代社会では、人殺しは重罪として法によって裁かれます。
しかし、自殺も自分という人間を殺すことですから、本当はたいへん重い罪なのです。だから、マスコミも、根底には『自殺は悪なのだ』という筋を通した上で、
できるだけ客観的に報道しなくてはなりません。
もし、自殺を考えている人が、自殺をすることで、自らの恨みをはらせ、自分の主張が周りの人にわかってもらえる、と誤解したならば、
こうした自殺は、報道すればするほどに、連鎖的に続くことになります。そして、今、そうした傾向にあります。
いじめは悪です。そうした病んだ心の人間は、それを正し、改善させなくてはなりません。しかし、いじめられて自殺する人の心も病んでいます。お互い病んでいるもの同士が、
傷つけあうということを繰り返してはいけません。どこかでその連鎖を断ち切らなければなりません。それは一方の自殺によっては、絶対に断ち切れないことです。
君たちもこれまでの人生のなかで、一回くらいは自殺ということを考えたことがあるでしょう。考えるまでもいかずとも、ふと、頭をよぎることはあったのではありませんか。
しかし、自殺は大きな大きな罪である、ということまでは考えたことがなかったでしょう。自殺することによって、君たちの周りのほとんどすべての人に迷惑をかけてしまうことになる、
ということまでは考えたことがなかったでしょう。悩み苦しみの中にあるときは、特に、自分が自分が…という気持ちばかりになりがちです。
そんなときこそ、友人や信頼する大人の人に勇気を出して相談してみましょう。命を絶つことは勇気とは言いません。昔から死ぬ気になれば何でもできる、と言うではありませんか。
繰り返し言います。自殺は悪です。ニュースを見たときには、必ずそのことを思い起こしてください。きっと君たちは一回り強い人間になります。
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